マニュアル作成ツール Teachme Biz 導入・運用支援

一問一答

動画マニュアルを自力で作ったものの、はっきり言ってイマイチです。動画マニュアルってどうやって作ればいいんでしょうか?

マニュアル作成担当者のための「実践で役立つ」Q&A集
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Q

動画マニュアルを自力で作ったものの、はっきり言ってイマイチです。動画マニュアルってどうやって作ればいいんでしょうか?

A

「イマイチ」という言葉が何を指しているのかが不明なので、「マニュアルを見ながら作業をしても同じ結果にならない(=再現性が低い)」と仮定して回答いたします。
“イマイチなマニュアル”を再現性の高い“イケてるマニュアル”にするためのポイントは、マニュアル通りに実践すれば、同じ結果になる構成を十分に考えてから、撮影や編集に取り掛かることです。

同じ結果を得るためには、マニュアルにおいてどのような情報を押さえればいいのでしょうか。

ポイントは以下の3つです。

① 手順
② やり方
③ 終わりの状態

手順とは作業を進める順番のこと、やり方とは作業の方法やコツ、終わりの状態とは作業が終わった時にどのような状態になっていることが正しいかを示すことです。
この3つが押さえられていないと“イマイチなマニュアル”になってしまうのです。

“イマイチなマニュアル”には以下のような共通点があります。
ご自身で作成したマニュアルに該当するところがないか、チェックしてみてください。

 

①ポイントがわからない

・作業のポイントとなる部分がモデルの身体の一部で隠れてしまってよく見えない
・全体的にヒキで撮影していて、ポイントが映っているけど小さくて見にくい
・ポイントとなる動作をしている最中に、カメラをズームしたり、アングルを変えたりしている

 

②テロップを読み終わる前に消えてしまう

・文字数が多く、テロップが長い
・テロップに聞きなれない言葉や難読な漢字が使われており、理解に時間を要する

 

③説明が聞き取りにくい

・動画の中では説明をしているモデルの声が小さかったり、活舌が悪かったり、「えー」「あのー」などの余計な言葉で間延びしたりしている
・モデルの説明中に周囲の雑音が入り込んでしまい、聞き取りにくい

 

④業務手順を説明する表現が曖昧である

・「~するのが好ましい」など、判断に幅を持たせる曖昧な表現が散見される
・「塩1つまみ程度」「コショウ少々」など、定量化できる表現が定性的に説明されている
・「なるべく早く」など、主観が入っている

 

反対に“イケてるマニュアル”は、以下のポイントを押さえています。

①ポイントを理解するために最適なアングルで撮影する

ポイントが映っていなかったり、イマイチなアングルになってしまったりする最大の原因は、マニュアルを作る人が、ポイントを伝えるイメージを持っていないからです。事前に何がポイントなのか、どう伝えると理解しやすいのかを整理し、ポイントがハッキリと映るアングルを決めてから撮影しましょう。

 

②テロップを読むために必要な時間を確保する

テレビ業界では、日本語の場合、1秒間に人が文字を読むスピードは4文字とされており、テロップの文字数によって何秒止めるかを決めています。したがって、テロップに表示する文言を決めたら、その文字数を4で割った秒数だけテロップを止めるように編集すると見やすくなります。

 

③平易で誰にでもわかる表現・言葉をつかう

マニュアル作成者は、普段使い慣れている言葉を無意識に使ってしまいます。例えばこの記事で登場した「手順」「やり方」という言葉。この記事では最初に手順とやり方という言葉が出てきた時に言葉の意味を説明しました。そうしないと読み手である皆さん一人ひとりが自分の頭の中にある「手順」「やり方」という言葉で解釈を進めてしまいます。マニュアルを作成する人は、誰にとっても理解できる表現を使用することを意識しながら作成しましょう

 

④音声の聞き取りやすさを意識して収録する

声が小さくで聞き取りにくかったり、「あー」や「えー」など、“言葉の髭”の多用で間延びしたり、つっかえたコメントは見る側に不快な感情を抱かせ、知らない間に閲覧者の学習意欲を低下させてしまいます。音声マイクとトーク原稿を用意してから撮影に臨むことで、このような状況を回避することができます。事前の準備が難しい場合は、音声を別撮りして後から合成するという方法もあります。他にも方法はありますので、対応に困った場合はご相談ください。

 

⑤可能な限り定量的に表現する

「長電話は禁止」というルールを設定したケースで考えてみましょう。ある人にとって長電話は「1時間以上」かもしれませんし、別のある人にとっては「10分以上」かもしれません。もし、ルールを決めた本人が「5分以上」をイメージしていた場合、この職場の長電話は一向になくならないでしょう。こういう場合、「5分以上の電話は禁止」と定量的に表現することで誤解や曲解がなくなります。高い再現性がポイントとなるマニュアルでは、可能な限り定量的に表現することを心掛けてください。

 

いかがでしたか。
5つのポイントを押さえてマニュアルを作ることで、必ずクオリティは高まりますから、事前に何がポイントなのか、そのポイントをどう伝えるのが最適なのかをよく考えるようにしてください。

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