マニュアル作成ツール Teachme Biz 導入・運用支援

一問一答

現場の人に「マニュアルなんて見なくても出来る」と言われたら、どうすれば良いですか?

マニュアル作成担当者のための「実践で役立つ」Q&A集
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Q

現場の人に「マニュアルなんて見なくても出来る」と言われたら、どうすれば良いですか?

A

動画マニュアルを新しく導入する際に重要なことは、
マニュアルを見なければならない状況を作ることです。

そのために必要となるのが
【トリガータスク】【スキルチェック】です。

まず、この2つについて説明します。

 

トリガータスクとは、
『マニュアルの閲覧を強化するきっかけとなるタスク』
つまり
『マニュアルを見て学習する必要性・重要性の高い業務』
を意味します。

そしてスキルチェックとは、
『トリガータスクとなる業務の習熟度を検定する仕組み』
を指します。

今回は、現場のスタッフから
『マニュアルを見なくても、業務は問題なくできる』
と言われてしまったケースを想定しています。

このような意見を言ってくるスタッフは、

・本当に十分なスキルを持っている
・自分はスキルがあると思っているが、実際は不十分である

2通りに分類されます。

そのため、彼らがどちらなのかを見極め、
スキルが不十分なスタッフには
『マニュアルを見て学習する必要がある』と意識させるように
仕組みを作る必要があります。

 

では、マニュアルの閲覧を促す【トリガータスク】にふさわしいのは、
どのような業務でしょうか?
その特徴として、以下の3点が挙げられます。

 

①大人数が携わっている

多くのスタッフが携わる業務であれば、
その業務のマニュアルを見るべき人が多いということになります。

 

②重要性・必要性を感じてもらいやすい

『売上や販売数など、業績成果に直結する』
『新しく導入されたばかりでやり方がよくわからない』
『やり方を間違えたら、大勢に迷惑がかかる』
といった重要な業務は、マニュアルに対する現場の需要も高くなります。

例えば、飲食店の『新メニューのレシピ』はその代表的な例です。

 

③自己流になりやすい・業務品質がバラつきやすい

例えば、『接客・クレームの対応』や『清掃』などは、

『ここまでやれば十分』『こうすると上手くいく』
という人それぞれの感覚に判断を委ねてしまうと、
業務の品質にバラつきが生じます。

そのような業務に対しては、マニュアルによって
『会社の推奨する理想的なやり方』を示さなければなりません。

 

トリガータスクの選定にあたっては、
上記①~③の特徴をすべて満たす必要はありません。

「どの業務をマニュアル化すれば、現場の役に立つか?」
を考慮して、必要であればスタッフの意見をヒアリングしながら、
業務を絞り込むと良いでしょう。

 

次に、スキルチェックを運用するときに
決めておくべきポイントを3つご紹介いたします。

 

①スキルの基準を決める

スキルの習熟度を検定するのであれば、
何をどれくらいできれば『十分なスキルがある』と見なすのか
判断基準を設定しなければなりません。

一般的には、
業務を一人で行うことが【できない】<【できる】<【上手にできる】
という3段階にランクを分けるのが、最も基本のパターンです。

まずは、各段階に相当するスタッフはどのようなスキルを持つのか、
イメージを整理すると良いでしょう。

このとき、
【上手にできる】よりも上位に【他の人に教えられる】というランクを
設定しているケースが散見されますが、注意が必要です。

それは、
タスクを速く、キレイに、正確におこなうスキルと、
タスクのやり方を分かりやすく教えるスキルは、
まったく別のものだからです。

また、新人をあまり採用しない職場だと、そもそも人に教える機会が少なく、
いくらマニュアルを見てスキルを上達させても、
【他の人に教えられる】ランクには上がりにくい環境になっています。

今回のようにマニュアルの必要性を問うケースでは、
『業務を実際におこなうときの質・スピード』等を軸として
判断する仕組みにしましょう。

 

②実施方法を決める

スキルチェックの判断軸を決めたら、
実際にスキルチェックをおこなう体制を構築します。

実施方法を検討するにあたって考慮すべき項目としては、以下のものが挙げられます。

・誰が立ち会うのか
・「一対一」か「一対多」か
・頻度やスケジュールはどうするのか
・研修かOJT
・教材やチェックシートを使うのか

…など

スキルチェックは、通常業務の合間を縫って実施されます。
したがって、現場のスタッフや、スキルチェックの担当者の業務に
支障を来さない方法を探る必要があります。

 

③スキルに応じたフォロー方法を決める

スキルチェックを行った結果、
『十分なスキルを持っていない』と判断されたスタッフに対して、
どのようなフォローをするかも、事前に決めると良いでしょう。

追加研修のプログラムを別途作成するのが一般的ですが、

導入しているマニュアルツールの機能によっては
『マニュアルの閲覧状況を確認し、アドバイスやヒアリングをする』
『初級者用のトレーニングコースを作り、配信する』
といった施策を行うことも可能です。

また、人事評価・インセンティブ制度などを工夫して
スキルの高いスタッフの評価を上げることで
『マニュアルを見るモチベーション』も連動して高めることができます。

 

まとめ

現場のスタッフから
『マニュアルなんて見なくても出来る』と言われた場合、

まず、彼らにとって重要な業務である【トリガータスク】を選出し、
その業務に対する【スキルチェック】をする
必要があります。

トリガータスクを選出するポイントは、
①大人数が携わる
②必要性・重要性を感じてもらいやすい
③自己流になりやすい・業務品質がバラつきやすい
3つが挙げられます。

そして、スキルチェックは、
①スキルの基準を決める
②実施方法を決める
③スキルに応じたフォロー方法を決める
ことによって、運用体制を整えると良いでしょう。

このように、
『マニュアルでの学習を前提とした、強固な仕組み』を構築することで、
現場のスタッフにもマニュアルの必要性を認知してもらうことが可能になります。

 

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