一問一答

企業が直面する情報漏えいのリスクは、
社員やアルバイトに限らず、全ての従業員に関連する問題です。
特にクラウドを利用してマニュアルを管理・共有する場合、
更なる注意が必要になります。

情報漏えいは一般的に過失によるものと故意によるものに分類され、
それぞれに対応する必要があります。
以下にその対応方針についていくつかお伝えします。

情報漏えいの対応策

1. ミス防止のためのワークフローの確立
企業は、ミスを防ぐためにワークフローを見直し、
ミスが生じにくい体制を構築する必要があります。
そのためには、従業員の研修を強化し、作業手順の明確化が必要不可欠です。

2. 漏えい防止のシステム導入
万が一ミスが発生しても情報が外部に漏れ出さないような
セキュリティシステムの導入が重要です。
これには、アクセス権限の厳格な管理や暗号化技術の適用が含まれます。

3. 情報漏えい行動の監視システム
不正アクセスや不審な動きを即座に検出できる監視システムを設置することで、
故意による情報漏えいを未然に防ぎます。

4. 情報漏えいの影響に関する教育
情報漏えいのリスクとその影響を従業員に理解させるための
教育プログラムを実施します。
これにより、従業員が情報管理の重要性を認識し、
責任を持って行動するようになります。

5. 違反時のペナルティの設定と運用
情報漏えいが発生した際のペナルティを設定し、
その厳格な運用を従業員に明確に伝えることが不可欠です。

マニュアル作成時の心構え

マニュアル作成時には
「外部に情報が漏れる可能性を前提に設計する」
という心構えが求められます。

マニュアルが紙ベースだった時代、
スタッフは予習や復習のためにこれらを職場外に持ち出していました。

今日では、クラウド技術が普及し、
スタッフは自分のスマートフォンやタブレットを使用して、
いつでもどこでもマニュアルにアクセスできるようになりました。
この進展により、外部からのアクセスは常態化しています。

企業がデバイスを支給してアクセス履歴を監視しても、
職場外からのアクセスを完全に禁止することは容易ではありません。
一方で、アクセスを禁止すれば業務効率の向上や情報共有を促進するという
本来の目的が損なわれることになります。
そのため、マニュアルはセキュリティを最優先にしつつも、
必要に応じて柔軟にアクセスできる形での整備が大切です。

マニュアル作成にはガイドラインが重要

マニュアル作成におけるセキュリティ対策は極めて重要です。
具体的には、一般公開されても問題のない情報（例：道具の使い方、手洗い方法など）と、
企業秘密やビジネス成功の要となる情報を明確に分けることが求められます。
後者の情報は特に慎重に扱い、
必要に応じて情報保護のための加工（モザイクやマスキング）を施すことが推奨されます。

さらに、各個人の閲覧履歴を確認できるシステム導入により、
情報漏えいのリスクを減らし、セキュリティ強化が可能になります。
たとえば、社内サーバーやDrop Boxにマニュアルを保存するだけでは、
閲覧履歴の管理が難しいため、専用ツールの利用が有効です。

私たちの提供するTeachme Bizでは、マニュアル閲覧の社内限定化や、
IPアドレスを制限して特定のネットワークを経由したアクセスのみを許可することができます。
また、特定の端末からのみアクセスを許可する設定も可能です。

これらの措置により、企業は重要な情報を守りつつ、必要な知識を効率的に共有できます。
マニュアル作成の際は注意点を十分に考慮し、適切なセキュリティ対策を施すことが重要です。

まとめ

いくつかの対処法をお伝えしてきましたが、最終的に鍵となるのは「教育」です。
教育を通じたアルバイトのリスク管理の重要性は、
最近の飲食店での「バイトテロ」現象が顕著に示しています。

これは決して他人事ではなく、どんなにシステムを強化しても、
スタッフ一人の不注意や悪意により情報漏えいは発生し得るのです。
そのため、初期研修では、情報漏えいの社会的な影響や経済的な損失の深刻さを
徹底的に理解させることが極めて重要です。
漏えいがもたらす具体的な事例を示すことで、スタッフに危機感を植え付ける必要があります。

また、日常的なマネジメントの強化と情報保護の意識の向上を図ることで、
これらのリスクを最小限に抑えることが可能です。

事前の教育と連続的な監視体制が、企業にとっての最大の防御策となるのです。

アッシュ・マネジメント・コンサルティングでは、誰でも簡単にマニュアル作成を行うことができる、マニュアル作成ツール「Teachme Biz」の導入支援を無料で提供しています。業務効率化のために、マニュアル作成ツール導入をご検討中の方や、マニュアル作成の効率化・定着化にお悩みの方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。