一問一答
動画マニュアルを使った新入社員教育のやり方について教えてください
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動画マニュアルを使った新入社員教育のやり方について教えてください
動画マニュアルを使った新入社員教育の手順は、以下の通りです。
①新人が1年目に習得すべき業務の整理
②それらの業務の動画マニュアルの作成
③先輩社員による動画マニュアルの閲覧・内容の確認
④先輩社員が新人に動画マニュアルを使って教育する
⑤新人による動画マニュアルの閲覧・学習
⑥新人の学習状況の確認・スキルチェック
これらを詳しく解説します。
まず、最初に行うべきは、マニュアル化すべき業務の選定です。
よって、「①新人が1年目に習得すべき業務の整理」を行います。
次に、「②それらの業務の動画マニュアルの作成」です。
ここで、ポイントがあります。
それは、「新人が見れば作業ができる動画マニュアルに仕上げる」
ということです。
よくあるケースとして、
マニュアル作成担当者はベテラン社員か、マネージャーになっており、
その方々がマニュアルを作成する場合、
実は新人が見てわかるマニュアルを作ることは難しいのです。
それは、ベテラン社員やマネージャーにとっての「当たり前」を
マニュアルに入れ忘れるケースが発生するからです。
わかっていて「当たり前」だから、忘れてしまうのです。
例えば、パン屋のケースです。
レジのマニュアルを部門長が作成しました。
概ねわかりやすいマニュアルになっていましたが、問題がありました。
それは、
お客様から「商品の入ったトレイ」と「トング」をお預かりした後は、
商品のデータをレジに入力する作業になっており、
預かったトレイやトングの扱い方の工程が抜けていました。
マニュアルを作る側にとっては、
預かったトレイやトングは所定の位置に置いたり、
収納したりするのが当たり前になっており、
その当たり前を新人の視点でチェックすることができずに、
作業に必要な工程が抜けたマニュアルになってしまいました。
これを防ぐためには、マニュアルの作成プロセスにおいて、
「素人によるマニュアルのチェック」を入れることです。
その作業の素人の方に、作成したマニュアルを見てもらいながら、
作業をしてもらい、業務が完了するかどうかを確認します。
作業品質が合格基準に達するかどうもチェックします。
その上で、作業を進める際に戸惑ったり、
合格基準の作業ができなかったりすれば、
わからなかった点や上手くできなかった点を詳しくヒアリングして、
マニュアルに反映します。
こうすることで、
新人が見れば作業ができるマニュアルを作ることができます。
逆に、この工程を押さえないと、新人がマニュアルを見た時に、
わからないことが発生し作業ができないケースや
不明点を先輩に質問して教えてもらわないと作業ができないという
状態になってしまいます。
これは、教育を仕組み化するためには非常に大切な工程です。
(仕組み化するということは、人手を介さずに、
再現性高い結果につなげることができる状態にしなければなりません)
このような工程を押さえながら、マニュアルを完成させます。
次に、作成したマニュアルを新人が見る前に
「③先輩社員による動画マニュアルの閲覧・内容の確認」を行います。
新人がマニュアルを閲覧するように促進するのは、先輩社員です。
そのためには、先輩社員がどんなマニュアルがあるのかを確認し、
それらを使うことで自分たちの教育にかかる手間・時間が省けることや
新人にとっても仕事を覚えやすいというメリットを
実感することが大切です。
先輩社員がマニュアルのメリットを実感していなければ、
新人が作業の仕方を聞いてきた時に、
今まで通りに仕事を口頭で説明してしまうでしょう。
それでは、マニュアルの活用は進みません。
新人が作業の仕方を聞いてきた時に、一緒に動画マニュアルを見ながら、
不明点を補足するという教育を先輩がすることで、
新人が動画マニュアルを見る習慣が身についていくのです。
また、先輩社員に仕事の基礎を再確認してもらうという意味でも、
新人がマニュアルを見る前に、確認しておいてもらうと良いでしょう。
先輩がマニュアルを確認したら、
次は「④先輩社員が新人に動画マニュアルを使って教育する」です。
これを継続していくことで、
「⑤新人による動画マニュアルの閲覧・学習」も自然に進むでしょう。
但し、新人による自主的な学習をより促進したい場合は、
新人の学習計画を作成しておくと良いでしょう。
「どんなマニュアルを」
「いつまでに見るのか」
「マニュアルを見て、どんな練習をするのか」
といったアクションが明確であれば、
あとは時間さえ確保できれば、新人は学習を進めることができます。
最後に「⑥新人の学習状況の確認・スキルチェック」を行います。
マニュアルの目的は、見ることではなく、
合格レベルの作業を再現することです。
それを検証するためには、スキルチェックが必要です。
また、スキルがついたかどうかだけでなく、
学習の進捗を確認することも重要でしょう。
実際に、この手順に沿って、
パン屋の新入社員教育の仕組み化を行いました。
結果、新卒19名は
1年目で習得すべき業務を半年で覚えることができました。
これまでは先輩が口頭で教えていた時間も
大幅に削減することができています。
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