一問一答

あります。

多能工化は、1人が複数の業務に対応する能力を持ち、
他のポジションの業務をカバーしたり、
組織間の連携をスムーズにするために行われています。

多能工化を進める方法について、以下の3つに分けて説明します。

1.マニュアルがないケース
2.紙のマニュアルがあるケース
3.動画のマニュアルがあるケース

1.マニュアルがないケース
このケースでは、教育担当者が口頭で業務内容を説明します。
教育を受ける人はメモを取りながら、説明を聞きます。

教育を受ける人は、メモを取ることで精一杯になることも多く、
説明の内容を理解し、不明点を質問するということが難しいこともあります。

教わった手順通りに実践してみると、
「実はわかってなかった」ということが発生しやすいでしょう。

あとから、不明点について教育担当者に質問することに対して、
申し訳ない気持ちになってしまったり、
聞きづらくて先延ばししてしまうこともあるでしょう。

結果、業務に支障をきたすケースもあります。

2.紙のマニュアルがあるケース
このケースは、教育担当者が紙のマニュアルを使いながら、業務内容を説明します。
教育を受ける人は、紙のマニュアルを見ながら、説明を聞きます。

教育を受ける人は、マニュアルに書いてあること以外のポイントを
メモするだけで良いので、メモをする量が減ります。
よって、業務内容を理解することに集中することができます。

口頭に比べて、業務内の理解に意識を向けやすいという違いがあります。

しかし、紙のマニュアルは万能とは言えません。

マニュアルで示されている手順を確認しても、作業をイメージできるとは限りません。

マニュアルは、作業のポイントとなる部分を切り取って、記載しているため、
作業に関するすべての情報が掲載されている訳ではないからです。

よって、マニュアル通りに作業をしようとしても、
「あれ、これってどうやるんだったかな？」というように、
工程の一部がわからないことに後から気付くことがあります。

3.動画マニュアルがあるケース
このケースは、教育担当者が動画マニュアルを使いながら、業務内容を説明します。
教育を受ける人は、動画マニュアルを見ながら、説明を聞きます。

紙のマニュアルとの違いは、作業内容がはっきりとイメージできる点にあります。
紙のマニュアルでは、作業の工程を切り取ったものが掲載されていますが、
動画マニュアルは一連の作業を途切れることなく、確認することができます。

教育担当者にとっても、実際の作業を見せた上で、ポイントとなる部分の説明で済むため、
楽に教えることができます。

また、実際教わった通りに作業をした際に、わからないことが発生しても、
動画マニュアルを見れば、模範的なやり方をその場で確認することができます。
その場に教育担当者がいなくても、教わる側が自分で調べて、学ぶことができます。

以上、多能工化を進める方法について、3つのケースを見てきました。

ここで、多能工化のシーンについて、確認しましょう。

・教わる人が他のポジション（部門）の人
多能工化をするということは、自分とは違うポジションの業務を覚えることを指します。
よって、教える人は同じポジションの先輩ではなく、他のポジションの人になります。

・教わる側の空き時間は、教える側の空き時間とイコールとは限らない
自分が新しい仕事を学ぶ時は、自分の仕事の合間の空き時間になります。
しかし、そのタイミングで、教える側（他のポジションの先輩）の時間が空いている
とは限りません。
ポジションが違うため、忙しい時間帯や空いている時間帯が異なることがあります。

・今の役割をこなしながら、合間の時間を見つけて、学習する
多能工化するということは、今の仕事をやりながら、新しい業務について学ぶことに
なります。よって、忙しい合間を縫って、短時間で学ぶことが前提になります。

このように、3つのシーンから、
1.マニュアルがないケース
2.紙のマニュアルがあるケース
3.動画のマニュアルがあるケース

という多能工化の方法を考えると、
「3.動画のマニュアルがあるケース」が最も適しているのは明らかです。

理由は以下の通りです。
・自分の合間の時間で、教育担当者の時間を使わずに、業務を学ぶことができる
・動画で一連の作業の流れがわかるため、イメージしやすい

多能工化を進めることで、急な欠員に対応することができたり、
組織間の連携がスムーズになり、生産性を高めることができます。

このように多能工化には大きなメリットがあります。
これを進めるためには、動画マニュアルを使うことが効果的です。

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