一問一答

閲覧データは取れます。

以下に、データの内容・集計方法・活用方法・分析事例について、ご説明します。

データは、
・誰（どの店舗）が
・どのマニュアルを
・何回見ているのか
です。

データの集計は、
・人別、店舗別に閲覧回数と推移（増減）
・マニュアル別に閲覧回数と推移（増減）
を出すと良いでしょう。

それらのデータから、
・誰（どの店舗）が、マニュアルの活用を進めているのか？
・誰（どの店舗）が、マニュアルの活用を進められていないのか？
・どのマニュアルが、見られているのか？　
・どのマニュアルが、見られていないのか？　
が明確になります。

これらのデータを使って、
・個人別・店舗別に閲覧状況の見える化して、マニュアル活用の促進
・マニュアル活用が進んでいる個人・店舗へのヒアリングと成功要因の抽出・共有
・マニュアル活用が進んでいない個人・店舗へのヒアリングとハードルの抽出・対策
・現場のニーズに合ったマニュアルの新規作成
・見られているマニュアルの改善（見る側の生産性向上）
・見られていないマニュアルの改善・認知活動の実施
といった取組みができます。

飲食チェーン店Aで閲覧データを分析したところ、
・全社へのマニュアル公開時は、月間10000回以上も閲覧
・多くの店舗でたくさんのマニュアルが見られていた
・半年経過後、月間400回未満に減少
・マニュアル閲覧のメインの対象であるはずの新人の多くが見ていない
・一部、新人が見ている店舗が数店舗あり。その店舗のリーダーの閲覧数が多い
・リーダーが率先垂範しており、新人にその影響が伝播していると思われる
・その後、改めて全社的にマニュアル活用を告知し、閲覧数が急増
・現場のスタッフはマニュアルの重要性は感じていると思われる
・継続力あるリーダーが一部存在しているが、本部の働きかけが重要な状態と言える
・継続力あるリーダーを育てるか、新人のマニュアル利用を習慣化することが
今後の課題と言える
という結果になりました。

他にも飲食チェーン店Bでは、
・多くの店舗でマニュアルは見られており、閲覧数も増加傾向
・全体的にマニュアル活用が広がってきている
・一部の店舗ではほとんど見られていない
・それらの店舗は近隣の店舗ということから、エリアマネージャーのマネジメントが
　影響している可能性がある
・マニュアル公開時から閲覧0回の店舗あり。ハード面の問題が発生している可能性
　あり（その後、確認するとハード面の問題があり、解決に時間がかかっていた様子）
・全社的に新システム導入後、閲覧が進んでおり、マネジメントが機能している組織
　と言える。一部、エリアマネージャーへの状況確認と関与が必要
という結果が出ました。

上記以外の閲覧データの活用方法としては、
・個人別・店舗別に表彰
・店舗別の閲覧データと定着率、業績との相関性を見る
・評価時に参照する（マニュアル活用が習慣化している店舗、してない店舗）
といった活用も可能です。

閲覧データは、マニュアル作成担当者やマネージャーにとって、
・マニュアルが使われていることが見えれば、やる気が出る
・マニュアルが使われ、定着率や業績につながっていれば、意義を感じる
といった価値があります。

逆に言えば、閲覧状況が見えなければ、せっかく作ったマニュアルが見られているかどうか、価値があったのかどうかがわかりません。また、課題もわからないため、対策も明確になりません。

このように、閲覧データ収集・分析は、マニュアルの価値を左右する重要なものです。

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