一問一答

マニュアル作成ツールに限らず、自分の慣れたやり方や作業手順に固執し、新しいやり方やツールを拒絶する人は必ず存在します。

まずは、そのような「新しいやり方を拒絶する人の心理」について考えてみましょう。
多くの場合、新しいことを拒む理由は「失敗したくないから」であると言えます。

マニュアル作成ツールなどの新しいシステムを導入したら自分はうまく使えないかもしれない、失敗によって傷つきたくない、低能だと思われたくない、ここまで積み上げてきた職場でのポジションや評価を失いたくないというものです。また、新しいマニュアル作成ツールを取り入れることによって、パワーポイントやエクセル、ワードでマニュアルを作っていた時に、自分が低い評価を下していた人と同じ地位まで堕ちたくない、つまりアドバンテージを失いたくないという心理が働いている可能性もあるでしょう。

このようなリスクは誰にでも起こることであり、そういった正しい情報を受け入れるマインドを持つことが、一番のリスク回避なのですが、失敗に怯えている人にそんな正論は通用しません。

あなた一人がパワーポイント、エクセル、ワードでマニュアルを作り続けることで、組織全体の生産性や効率が著しく低下するのだからと全体最適と部分最適の話も通じると思う方が“虫がいい”というものです。

では、どのようなアプローチが有効なのでしょうか？
パワーポイントで、データを編集（写真や動画を取り込んだり）しながら、コツを押さえて、マニュアルを作れる方であれば、たいていのアプリケーションは少しトレーニングをすれば苦も無く使いこなせるはずです。

ですから、客観的な立場から「あなたの仕事のスキルがあれば、新しいマニュアル作成のツールを問題なく操作することができる。職場で一番の使い手になる可能性も十分にある」と動機づけましょう。

動機づけの次は、十分な教育機会の提供を約束します。
会社主導で新しいマニュアル作成ツールの導入だけが進められ、十分な教育がなされない中で「高い費用を支払って新しいツールを導入したのに、現場は何をやっているんだ！」と叱責しても、不満は募るばかりでしょう。教育段階でのオリエンテーション、導入研修はもちろん、聞きたい時に直ぐにツールに関する不安を解消できるヘルプデスクの設置（外部でもOK）も有効です。

ストレスや不安がなく、平穏な心理状態でいられる場所や空間のことを心理学で「コンフォートゾーン（＝心地いい場所）」といいます。コンフォートゾーンは、文字通り居心地はいいのですが、人間はそこにいる間は成長しません。その向こうに広がるラーニングゾーン、パニックゾーンに足を踏み入れた時に成長するのです。

ラーニングゾーンとは、自分の今までのスキルがあまり通用せず、冷や汗をかきながら、正解を模索する領域です。さらに、その外側にあるパニックゾーンは、スキルが通用しないというよりも何が起こっているのかさえ見当もつかず、自分ではコントロールはおろか予測も不可能で常に心理的に高い負荷を受け続ける領域なのです。

頑なに、コンフォートゾーンから出てこようとしない人は、往々にしてパニックゾーンしか視界に入っていない可能性が大きいのでしょう。そういう方には、「あなたが見ているのはラーニングゾーンであって、パニックゾーンではないよ」「ラーニングゾーンは一緒に伴走するから大丈夫だよ」というメッセージを届けてあげる必要があります。

仰々しく、心理学を持ち出して解説をしてきましたが、弊社が代理店となっているTeachme Bizの場合、デモンストレーションをご覧いただいた際に、パワーポイントを使い、マニュアル作成などの資料作りができる方が「使いこなせるか否か」を心配してスキルの面で反対された経験はありません。スキルを心配されるのは、パソコン自体に強い苦手意識がある方の場合が多いようです。したがって、自信を持ってTeachme Bizをオススメいただければと思います。

アッシュ・マネジメント・コンサルティングでは、誰でも簡単にマニュアル作成を行うことができる、マニュアル作成ツール「Teachme Biz」の導入支援を無料で提供しています。業務効率化のために、マニュアル作成ツール導入をご検討中の方や、マニュアル作成の効率化・定着化にお悩みの方は、ぜひ、お気軽にご相談ください。