一問一答

新人が辞める理由は、

・配属先の上司とそりが合わない
・仕事が思った以上に大変そう
・拘束時間が長い
・他にもっとよさそうな仕事がある
・職場の雰囲気が、自分とは合わない

など、人それぞれです。
ですので、このツールさえ準備すれば、新人が辞めなくなるという答えは提示できませんが、
フレデリック・ハーズバーグが提唱した「衛生要因・動機付け要因」から、課題解決の方向づけをしてみましょう。
ハーズバーグが区分した、

衛生要因とは、人が所属する職場に不満を抱く要因
動機付け要因は、人が所属する職場に満足感を得る要因

です。
具体的には、

衛生要因は、給与の支給額、労務時間、休日数、方針の明確性、
動機付け要因は、仕事の内容そのものの価値、権限委譲、承認行為

などが挙げられます。
これらの対策として、各企業は、人事管理全般を時代に合わせて変更し、組織内への浸透と定着をはかる必要があります。
人事管理は、採用、入社時の初期教育、配属、人事評価・処遇の、4目の管理を指します。

新人がすぐに辞めないための方策を、この4項目で整理しましょう。

①採用活動の留意事項
採用時に配慮すべきことは、入社した社員が、採用面接の際に聞いていた話と、入社後の実態に差があると思うようなアプローチをしないということです。

②入社時の初期教育の留意事項
入社すると、即、職場に配属する企業が多数を占めますが、ここは一考の余地があります。
入社前の手続き事項に関連した事務手続きだけに留めず、入社日からの数日間は、自社の理念や仕事への心構え、自社の沿革と、これから目指しているビジョン、配属先の上司やメンバーの特徴、成果を出す人と出さない人の差などを、人事担当者が新入社員に丁寧に指導する。
このことにより、新入社員は、入社前に漠然と抱いていた企業イメージが具体的になり、入社前に聞いていた話とは違うというズレをなくせます。

③配属時の留意事項
ここは、なんといっても、新入社員の人柄との相性があう上司の下への配属を心掛けるべきです。
相性などの適合性は、各種の適性検査を活用すればはかれます。

④人事評価・処遇の留意事項
何ができるようになれば昇進・昇格できるのかという明確な評価基準は、社員数が30名を超えてくる規模の企業では必須となります。

これら、４つの人事管理項目の整備が「衛生要因・動機付け要因」を網羅し、新入社員が辞めないための対策となります。
最後に、この４つの人事管理項目の中で、新入社員にとってもっとも影響のあるモノをお伝えすると、

②入社時の初期教育の留意事項

になります。
入社したての社員は、未知の会社への不安感も一杯ですが、期待感も一杯です。
そこで、初期教育を通じて、不安感を取り除き、期待通りだったとの気持ちを、新入社員に持ってもらえるようにアプローチすれば、その後に、多少の問題が生じても、受け入れてくれる可能性が高まります。
そのために、配属先で当面行う仕事の業務マニュアルを整備した上で、新入社員を向けえ入れてみてはどうでしょうか。

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